症状について

心臓という臓器は、動物にとってもっとも大切な臓器です。
その心臓が酸素や栄養素を全身に運ぶポンプとしての機能が十分に働かなくなると、全身へ必要な量の血液が運ばれず、様々な症状が発生します。
このような症状が持続するものを慢性心不全といいます。

この心臓の機能に障害が発生する慢性心不全においては、運動量が減ったり、散歩の途中で歩くのをやめてしまったり、慢性的に疲れやすくなるなどが、典型的な症状の一つです。

特に、犬の心機能に障害が発生する原因として、最も多いのは「僧帽弁閉鎖不全症」という病気です。
この病気になると心臓の僧帽弁という弁が変性して、弁がうまく閉じなくなります。
このため、血液が本来流れる方向とは逆に流れるようになり、必要な量の血液が心臓から送り出されなくなります。
この時、送り出すことが出来ない血液が心臓に溜まり、心臓が大きくなったり、肺に水が貯まったりすることがあります。これらが原因となり独特の咳をするようになります。

これは、犬の慢性心不全(僧帽弁閉鎖不全症)を発見する一つの手がかりとなります。

まとめ

最近、こんな事に心当たりはありませんか?
・散歩中に歩くのをやめるようになった。
・呼吸が荒くなった。
・喉に何か引っかかったような咳をする(特に夜間)。